シンプルな家具で部屋に合う

国産メープル材のダイニングセット

かれこれ20年近く前の話だが、結婚が決まり家具を購入する際、どうしても譲れない事がありました。
「一生もののダイニングセットを手に入れたい。」子供の頃から料理が好きで、いつか結婚して家庭を持ったら、
毎日家族に美味しい手作りの食事を作ってあげるのが夢でした。温かい食卓に相応しい、本物志向の家具が欲しいと思っていたのです。

当時はネットなど普及していなかったので、インテリアショップを廻ったり雑誌を見たりして、
最終的に北海道の廃校を工房にして手作りの家具を作っているメーカーを探し当てました。
都内にも幾つかショップがある事をつき止め、足を運んでみました。

デザインはシェーカー家具に近い感じで、材料は厳選した国産材を使用しています。
その分量産品に比べて価格も高く、まだ20代だった私にとっては分不相応に高い買物であるようにも思えました。
しかし一目実物を見て、
無垢材の綺麗な木目、ナチュラルな質感、軽やかなデザインでありながらずっしりと存在感のある佇まいにすっかり魅了されてしまったのです。
正に自分が憧れていた食卓にピッタリなイメージでした。私はその場でそのダイニングセットの購入を決めてしまいました。
150×70㎝のテーブルに椅子が4脚。どちらも国産のメープル材で、椅子の張地は素上げの革です。

木部は塗装仕上げが施されていないので、濡れたコップを置くと輪染みができてしまうので、ランチョンマットやコースターを使わなければなりません。
汚れた際の手入れはマルセイユ石鹸を水に溶かして拭き上げ、オリーブオイルを塗りこみます。
ウレタン塗装でピカピカに仕上げられた量産品に比べ、手間暇かかるものだが、却ってそれが愛着に繋がります。
革もアイボリー色の素上げなので、クリーナーとモイスチャライザーでこまめに手入れします。
ショップの方の話では、100年使えて年数が経てば経つほど色に深みと味が出るとの事でした。

確かに購入時には白木色だった木部も今では
少し飴色がかった感じになり、何とも上品な印象です。
あまりにもそのテーブルが素敵なので、その後同じショップで食器棚とチェストも買い足しています。
16年前にマンションを購入し、転居したのだが、新しい家のLDのインテリアはダイニングセットに合わせて設えました。
カーテンにはナチュラルなベージュ色で綿麻の地模様が入った生地を選びました。
柔らかく暖かみのある家具があるLDはとても居心地が良く、家族はソファよりもダイニングでテレビを見たり本を読んでいる事が多いです。
本物の良質な家具は生活に潤いをもたらすものだと思います。